OUTLINE
データサイエンティストとしての原点は学生時代。研究やビジネスコンテストが土台に

昔から、身の回りの現象やモノに対してなぜそうなっているのか、どのような理論で成り立っているのかという部分に興味がありました。興味関心から得た知識を有効に活用する方法を考えられる場を求め、機械工学を学べる学部に進学しました。
大学・大学院時代は、機械工学を学ぶ中で、データ分析や統計学などの知識も学び、研究では、分子構造の動的変化についてシミュレーションを用いて解析するという、基礎理論に近い内容を専門に研究をしていました。
学生時代の研究は、知識・技術、プロセスどちらの面でもデータサイエンティストとしての土台になっています。知識・技術の面では、データ分析に関わる理論や手法の学びだけでなく、研究に必要なプログラムを一から自分で作成し、実際にシミュレーションに利用していました。使用するプログラミング言語は今とは異なるものの、プログラミングの基礎を身につけられました。
また、研究とデータ分析のプロセスは非常によく似ています。研究のおおまかな流れは、課題を設定した後に、関連する文献などをリサーチして仮説を立て、シミュレーションを行い検証し、考察した結果を報告するというものです。データサイエンティストの業務では、同様の流れで仮説・検証・考察を繰り返すため、当時の経験が活きていると感じています。
学生時代には、ビジネスコンテストにも挑戦しました。「日本のモノづくりは技術的には素晴らしいけれど、顧客が求める価値を実現できていない」という話を聞き、学問的にものづくりを研究するだけではなく、顧客に届くものをつくるためのプロセスを学ぶ必要があると考えたのです。
スポーツ用品の売上アップのための事業を創出するコンテストを見つけ、マーケティングやビジネスについて独学して、キャンペーンなどの施策を提案しました。
顧客のニーズを調査しそれを基に戦略を構築、そして、具体的なプランを策定し実行するというプロセスは、非常に刺激的でした。データ分析の結果をプロダクトや施策に反映するプロセスと多くの共通点があり、データサイエンティストとして必要な視点を磨くことができたと感じています。
就職活動では、関西エリアのインフラ系の企業を中心にエントリーしていました。顧客に向けたサービスや価値提供をしたいという思いと、関西で生まれ育ったので、地域のために役立つ仕事をしたいという思いが強かったのです。
その中でも当時のJR西日本は、北陸新幹線の開業や観光列車の開発を行っていた時期で、技術的におもしろいプロジェクトに取り組んでいると感じたのです。学生時代に学んだことを活かしながら、人の移動の創出という社会に与えるインパクトの大きい事業に携われることは魅力的だと感じ、入社を決意しました。
データアナリティクスチームの活躍に刺激され、データに基づいた変革をめざす

2017年にJR西日本に入社し、車両保守部門に配属されました。初めて自分の知識・技術を仕事に活かせたと感じたのは、車両の走行振動が原因の不具合の改善です。学生時代に学んだ分子の振動解析の知識・技術を駆使し、車両の振動を測定して原因を突き止め、問題を解消できました。自分の知識や経験により解決につながったことで、改めて論理的な仮説検証の重要性と、意見を発信する大切さに気づき、論理的に正しいと思う内容を自信を持って伝えられるようになりました。
SLやまぐち号の新型列車の受入れ・運行スタートに携わったのも、入社時に希望していたような事業の影響力をまさに感じた瞬間で、その後のキャリアに大きな影響を与えています。運行開始当時、いろいろなイベントが開催されるなど非常に盛り上がりました。沿線を走るたびに地域の皆さんに手を振っていただいたり、ホームには、たくさんの人が集まり、鉄道の可能性や人に与える影響を間近で感じられ、良い経験になりました。
あらためてデータ分析に興味を持ったきっかけは、既存のルールに沿った車両保守業務に新たな技術的洞察を入れることでした。再利用可能なパーツが新品に交換されたり、定期検査として必要以上に検査回数を重ねていたりするのではないかと思い、コストや効率の面で課題があると感じたからです。
データ分析の結果に基づいて、安全性を担保したうえで論理的に正しい改善提案ができれば、保守業務の効率化・最適化が実現できると思いました。
同時期にJR西日本内では、現在株式会社TRAILBLAZER(以下、トレイルブレイザー)の取締役を務める宮崎率いる、データアナリティクスチームが活躍していました。特に、自動改札機の故障予測プログラムを開発し、これまでのオペレーション方法を大きく変えてコスト削減を実現したことと、着雪量予測コンペで社員が入賞したことは非常に印象的でした。データアナリティクスチームに参画することで、データを用いた大きな変革を推進できるのではと、わくわくしたのを覚えています。自分自身もそういった取り組みに参加したいと思い、自ら手を挙げ、2021年にデジタルソリューション本部データアナリティクスチームに参画しました。
データサイエンティストとしての原動力は「好奇心」。データ分析から価値を届ける

私が所属するデータコンサルティング事業部のミッションは、JR西日本グループが持つ大規模なデータを分析・利活用し、グループの事業共創を加速させることです。
データコンサルティング事業部の主な役割は、JR西日本などのクライアントの持つ課題解決に向けたデータ分析と、データに基づいたコンサルティング業務です。
現在は、2023年4月にスタートしたWESTERポイントに関する分析業務を担当しています。JR西日本グループは、鉄道・交通・流通・小売り・不動産・宿泊・旅行など、さまざまな事業を展開しており、お客様との接点が多数あります。WESTERポイントの分析を通し、お客様の行動から得られる情報を可視化し、より良い価値提供につなげるのが私の役割です。
データ分析基盤の整備からスタートし、少しずつ分析結果が出てきました。
データ分析の難しい点は、出た結果を利用してもらわないと意味がないということです。データだけでは、ただの数字なので、クライアントのニーズを汲み取りデータ分析の結果と組み合わせてアウトプットしなければなりません。
価値あるデータ分析を実現するために、プロジェクトのスタート時にクライアントのニーズをしっかりヒアリングし、実際にアウトプットを行い、クライアントの意見を聞いてブラッシュアップを繰り返すよう意識しています。
また、データサイエンスのおもしろさは、仮説・検証や、データ分析を繰り返すことにより、今まで把握できなかったことが理解できる点で、新しい発見があったときに好奇心が満たされます。さらに分析結果を活用し、多くの人に価値を届け、行動変容につなげられることは、やりがいにも感じています。
デジタル技術の力で価値を届け、西日本のポテンシャルを最大限に発揮させる

今後、トレイルブレイザーで実現したいことを一言であらわすと「デジタル技術を起点に西日本のもつポテンシャルを最大限に発揮させる」です。データ分析を起点とした施策によって、西日本に住んでいる方や、観光客の方に、おもしろさなどの価値を伝え、楽しんでもらいたいという思いを込めました。
就職活動の時から、生まれ育った西日本に貢献したいという思いを持っていました。西日本という地域は、大きなポテンシャルを持っているエリアです。少子高齢化をはじめとする課題に首都圏よりも先に直面するという面もありますが、魅力的な観光地や個性を持った地域がたくさんあります。しかし、現状は、そのポテンシャルを充分に発揮できていないと感じています。西日本の持つポテンシャルを引き出すために、一緒に取り組めるメンバーが増えると嬉しいです。
トレイルブレイザーはスタートしたばかりの会社のため、変化が大きい点が特徴です。好奇心を持って変化を楽しめる人にとっては、非常にやりがいのある環境だと感じています。入社後は鉄道の事業についてや、その他の新しいことに対しても、自ら情報収集をしたり、キャッチアップしていくことを楽しんで進めていただけると嬉しいです。自分なりに考え実際の行動を提案できると、幅広く活躍できると思います。
JR西日本からトレイルブレイザーへ異動し、一人目のデータサイエンティストとして、私は新たな使命を担っています。それは、JR西日本グループの長期ビジョンの実現に向け、トレイルブレイザーの社員数を100名を超える規模に成長させ、デジタル推進の先駆者となる組織を確立させることです。
これまでJR西日本のデータアナリティクスチームが、急速に成長を遂げる中で培ってきた分析および業務のアプローチ方法は、私たちの競争力の源泉とも言えます。これらの知識と経験をトレイルブレイザーに新しく参加するメンバーにトレイルブレイザーの根幹となるDNAとして伝え、継承し、浸透させることで、これまで以上の成長速度をもって組織を確立させていきたいと考えています。
しかし、私の役割は既存の方法を浸透させるだけではありません。新たに参加するメンバーそれぞれが持つ独自の視点やスキルを吸収し、それを組織の一部に取り入れることも私の役割のひとつです。そうすることで、私たちはさらに強固で、多様性に富んだ組織に進化すると感じています。これこそが、私がトレイルブレイザーの組織としてめざしているビジョンです。
トレイルブレイザーはデータの規模や取り扱う事業の多様さなど、データ分析のおもしろさを存分に味わえる場です。ぜひ一緒に、クライアントの課題解決に向け取り組みましょう。
※ 記載内容は2024年2月時点のものです
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